なげざっき

ついったーに書けない文字数まとめ。

ためになる!国崎先生のモンスター695講座

シリーズ:国崎先生のモンスター695講座

全国のモンスター695乗りのみんな、こんにちは!
今日もキミのモンスター695は元気かな?それとも調子を崩して入院中?

そもそもモンスター695に乗ってる人がいるのかな…?

今乗っているキミも!購入を検討しているキミも!
是非この記事を読んで今後のモンスター695いじりの参考にしてほしい!

そもそも購入を検討している人がいるのかな…?

1. オイルクーラーを装着しよう!

モンスター695、大排気量モンスターと比べて一番の違いはやっぱりオイルクーラーの有無じゃないですかね。
ところで、メーカーではどれくらいまで油温を許容しているんでしょう?
ユーザーマニュアルによると「170℃以上の場合はHiと表示されます」ってちょっと待って。
エンジンオイルの適温ってそんなに高くないですよね?確かに夏場の信号待ちとか渋滞だと油温は軽く130℃を上回ってしまうけど、そうなるとオイル的にも心理的にもよくないはず…
というわけで、サクッとオイルクーラーを装着してしまいましょう!

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ウチのモンスターに着けているのはSS900ieのオイルクーラー。
別にくっつけばモンスター800でもSS1000DSでもなんでもいいです。とにかく空冷エンジンの姉妹車なら大抵くっつくはず。
ただし、そのままだとシリンダーヘッドカバーに取り付けるステーがないので、そのあたりは自作する必要があります。

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部品は全部チューニングショップホーマックで調達。お近くのホームセンターへ急げ!
幅を合わせて適当にチャカチャカ組み立ててステーは完成。

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自作ステーは、カラーを咬ませてタペットカバーのボルトに共締めします。
ボルトの頭がぎりぎりエンジンに接触しないだけのクリアランスを確保できていれば、おそらく大丈夫だと思います。

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準備ができたらオイルクーラーを載せて、オイルラインにオイルクーラーを接続しましょう。
ドレンパッキンでは別に純正でもいいんですが、たまたま径が合ったので三菱車用のドレンパッキンを使用しました。今のところ特に問題は起きてないです。
あと、そのままではオイルクーラーにオイルが送られないため、オイルフィルターへオイルを送るラインをリードバルブ的なもので塞いでやる必要があります。
オイルクーラー付きモンスターの品番を参考にして、各自用意してくださいね!

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はい、これでオイルクーラーの搭載は完了です。
オイル温度は普通に走って80~90℃、120℃まで上がっても多少走れば100℃以下になりました。冬場は冷えすぎて大変です。

2. 車高を上げてみよう!(フロント編)

モンスター695、車高がモンスター1000やモンスター800と比べて少々低いです。
小柄な人には丁度良い塩梅なのかもしれませんが、個人的にはやや窮屈なので、色々と手を加えました。
それではフロント側から、張り切ってどうぞ!

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これはモンスター1000のフロントフォークです。見りゃわかるって?僕にはわかりません。
モンスター695の純正フォークはマルゾッキ製ですが、これを上位モンスターのショーワ製フォークに交換すると、なんとプリロードと減衰の調整機能がつくのです!
交換は外して着けるだけなので特に難しいところはありませんが、折角なので色を塗りましょう。

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ちゃんと養生して、完璧に脱脂してミッチャクロンを塗ります。
アルミの地肌なので、特に表面処理をせずそのまま塗りました。

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エンジンカバーの色に合わせて、エアーウレタンのマットブラックで塗装完了。
30000km走った現在でも剥げていないので、この時の塗装はきっと上手くいったんでしょう。

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突き出しは±0mmで調整しています。
純正では+15mmだったかな?突き出しがあったので、これでフロントの車高が若干上がりました。

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交換後に、フォークの伸び側減衰調整にアクセス出来ないことが判明(!
そりゃあ、純正では調整機能がないですからね。ここはさくっとモンスターS4Rのアクスルシャフトに交換して解決です。

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モンスター695のフロントタイヤサイズは120/60-17です。
この辺は完全に好みの問題だと思いますが、独断と偏見120/70-17に交換しました。フェンダーは上位モンスターと同じもの(ぶっちゃけ今のは一度壊して400用のものがついている)なので、タイヤの干渉は特に気にする必要はないです。
これにより、タイヤが少し太くなって、サイドウォールが分厚くなりました。
写真でわかるかな?わからないよなあ…
なお、アマリングに変化はありません。

3. 車高を上げてみよう!(リア編)

モンスター695、フロント側もそうだったけど、リア側も大概低いです。
モンスター400と同じ部品が多い、というかエンジン以外はほとんど同じなので、リアも主に上位モンスターの部品を流用していきます。
それでは、張り切ってどうぞ!

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まず、気になるのはシートです。
資料により表記に揺れがあるのが気になりますが、モンスター695のシート高は770mm、上位モンスターのシート高はだいたい800mmで、その形状もだいぶ異なります。
特にこだわらず、モンスターS4Rsのシートに交換しました。足つきというか尻の位置がだいぶ空中に持ち上がった感じで、僕としては大変満足です。

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次に、車高調整ロッドを交換します。
モンスター695はこんなところでもコストダウンしているのか、車高調整ロッドも固定式で調整ができません。
仮にあったとしてもほとんど調整はしない気もしますが、とりあえずモンスターS4Rsの車高調整ロッドに交換しました。
写真は最短ポジションでモンスター695純正と同じ長さ。ここから+15mmの範囲で調整が可能です。

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ここまで車高を上げることだけを考えてきましたが、当然車高を上げると車体の傾きも増します。
そこで登場するのがモンスターS4のサイドスタンド。これを装着するだけで…

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傾きがこんなにも変わります。
車高を上げる際は必需品ですね。迷わず交換しましょう。

4. ビキニカウルステーが折れたぞ!

モンスター乗りの約半数(個人の体感です)が装着しているビキニカウルですが、モンスター695ではここにも落とし穴があります。

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これ、折れるんだよねー…
そう、元々ビキニカウルの装着を前提としていないので、対策(というか純正部品の装着?)をしないとビキニカウルステーの根本がへし折れます。道東ツーリングの最中にへし折れたのは流石に笑ったよ…
特に、ウチのモンスターみたいにビキニカウルに補強を入れてると、へし折れる確率が急上昇します。

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これ、最初のうちはJBウェルドで固めて知らんぷりを決め込む予定でしたが、今度は反対側がGW本ツー当日に小樽港でへし折れました。
というわけで、ここも対策しましょう。

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まず、年式不明のモンスターのステーを用意して、適当なマットブラックで塗装します。
要するに形が合えばいいのです。体感では、STフレームでS4と400を除くモンスターからの流用が可能かな?

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次に、サイレントブロックなる純正部品と、それを着けるためのウインカーボルトを用意します。

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純正状態。あ、こりゃ折れますわ…
本来なら、ここで見えているウインカー取り付けボルトと、ビキニカウルのくぼみががっちりフィットして、ビキニカウルステーと2箇所で支えるところを、今まではビキニカウルステーだけで風圧諸々全荷重を受け止めていたわけですね。

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こうしてがっちりマウントすることで、ビキニカウルステーが折れる確率が飛躍的に下がります。
装着後は、ビキニカウルを持って揺さぶっても剛性が確保されているようでなにより。
ちなみに、モンスター用のビキニカウルはDucati Performanceからしか出ていないんじゃないかと不安なあなた!
安心してください。モンスター1000とか800の純正部品として単体注文できますよ。

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あとは光軸を出して完成!もう折れませんように。なむなむ。

5. ブレーキパッドを交換してみよう!

これは別にノウハウとか全く関係ないんですけどね。
ブレンボ純正パッドが3万km持ったもので、つい記事にしました。
特にこだわりはないので、カーボンロレーヌのフツーそうなパッドに交換しました。

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効きはまあ、可もなく不可もなくといったところでしょうか。
このタイプの2POTキャリパーは効かないという人もいますが、個人的にはコントロールしやすくて好きです。
そもそも、この車重で対向4POTダブルディスクは過剰装備だと思いますよ…

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それよりも、こんな状態のパッドで本州へ行こうと思っていたなんて、オーナーは底抜けのアホですね!(すっとぼけ

6. 燃調が薄いのをなんとかしよう!

さて、ウチのモンスターは納車時から一つ爆弾を抱えていました。
モンスター695は気温気圧センサーとO2センサーの値を使ったクローズドループ制御で燃調を決めているらしいのですが、外気温が20℃を上回ったとたんに燃調が超絶薄くなる症状に見舞われました。
つまるところ、初期不良ということですね。半年くらい伊勢店と羊ケ丘店で原因究明していただいたおかげで、今ではすっかり元気です。

↑これ、ホントかも。

おかげさまで普通に走るようになりましたが、たまーにスロットル微開で「パスッ」と失火するのが気になる…気になりますよね?

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PERFORMANCE BOULEVARD - O2 Manipulator
そこでこのアイテム!
O2センサーの配線に介入させ、O2センサーの値をだまくらかして燃調を調節する、控えめに言ってただの可変抵抗にカプラー付けた代物です。
とはいえ、このあたりの年式のバイクのO2センサーなんぞ、濃いか薄いかをぼんやり判断するくらいにしか使っていないので、厳密にセッティングを出すならサブコンを入れるべきでしょう。
まあしかし、オカルトアイテムと違って理論上濃い方向に振れるのは事実のようで、着けると着けないとでは夏場の失火率がだいぶ変わります。
それと、気休め程度ですがイリジウムプラグも入れています。最近ではある程度癖を掴んだので前よりギクシャクはしなくなりましたが、まあおまじない程度ですね。

7. 駆動系を交換しよう!

さて、このたびのGW本ツー2017でウチのモンスターも新車から36000km。駆動系もだいぶヘタってきた頃合いだと思います。
一念発起、ベアリングからタイミングベルトまで一式まるっと交換することにしました。
タイミングベルトは1万km前に交換したことに交換してから気づきました。

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ホイールベアリングは規格品ですね。6005LLUC3/5Kが4個と、6006LLUC3/5Kを2個使います。
問題はハブダンパー。圧入式なので、個人での交換はほぼ無理と考えて良いでしょう。今回も取り外しに大層手こずったようです。
交換した効果は確実にあります。特に発進加速するときに実感できるのでおすすめですね。

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ついでにチェーンとスプロケも交換しました。
チェーンはDIDの520ZVM-Xスプロケットは微笑みの国からやってきたJT Sprocketです。
JT Sprocketは日本ではあまり有名ではありませんが、eBay的なところで世界展開していて、品質もよく納期も速い(しかし梱包はクソ)なので、安くてアルミスプロケが不要!って人にはもってこいのスプロケだと思います。
今回のEHMで、DUCATIを知り尽くした変態たちを相手にしても社外パーツとは気づかれないくらい純正のフリしてます。

■5秒でわかる!かんたんQ&Aコーナー

Q:詳しい諸元を教えて!
A:Ducati Monster 695(外部リンク)

Q:スプロケットの丁数とチェーンのリンク数を教えて!
A:F15丁、R48丁、102リンクです。純正マニュアルの値は大嘘なので気をつけましょう。

Q:やかましマフラー入れないんですか?
A:一度ARROWのマフラーを入れましたが、長距離を走ると頭痛がする用になったので外しました。純正でもカッコイイじゃないか…

Q:車両名ってどこに書いてあるの?
A:納車から1年以内に必ずハゲるステッカーが貼ってあります。右側には元々ありませんでした。

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Q:ぶっちゃけモンスター695って買い?
A:買おうね<3

■タナックス様へ
スポルトサイドバッグの再生産を何卒お願い申し上げます…