なげざっき

ついったーに書けない文字数まとめ。

くせになる!国崎先生のモンスター695講座 その2 パニアケース装着

シリーズ:国崎先生のモンスター695講座

諸君!あれから一年余り、僕はまたここへ戻ってきた!
少しはモンスター695が、身近に感じるようになっただろうか?
言うまでもなく、我々モンスター695乗りの歴史は、純正部品流用とともに歩んできた。
だがその歩みを、資料のないアフターパーツの闇に向けるべき時が来たのである!

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早い話が、モンスターにハードパニアケースをつけました。
ケース自体はST2とかST4と同じもので、容量はわからないけど普通のフルフェイスヘルメット(FF-R3クラス)ならすっぽり収納できるサイズ。

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容量がでかいだけあって、リア周りのボリューム感は3倍くらいになった印象。
もともとあまりすり抜けはしないけど(一度捕まったし)、よりいっそうすり抜けに向かないマシンになってしまった。

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シートの後ろ半分に対し、パニアケースは急角度で上に向いている。
いままで使っていたタナックスのフィールドシートバッグがそのままでは載らなくなってしまったので、シート側にちょっと工夫が必要かもしれない。

以下、どうでもいい薀蓄や、モンスター用のパニアケースを手に入れたんだけどこれってどうすれば…的な人向けの情報が続きます。


そもそもモンスターに純正パニアがあったんだ?って人。
実はこのパニアケースステーの存在については、先代のモンスター400に乗っていた頃から一応把握はしていた。

2009年、助成効果もあって二輪車用ETCが入手困難だった時代。
当時は1000円高速とガソリン安の相乗効果で頻繁に遠出しており、その頃から現在でも愛用しているタナックスのスポルトサイドバッグをつけていたのだが、唯一の不満は「とにかく雨に弱い」こと。

レインカバーはすぐ破れたり飛んでいったりして役に立たず、つけていても隙間から雨が侵入する。
そのため、雨天走行の際はサイドバッグをまるごとゴミ袋などのビニール袋で包んでガムテープで固定する方法を編み出し、2018年現在でもそれを上回る雨対策は未発見である。

ところで、モンスターのフレームのベースになったSTシリーズには、純正オプションでパニアケースが存在する。
海外には、ST用のパニアケースステーを魔改造してモンスターに装着している人もいるくらいだ。
10年前の時点で、モンスターにパニアケースをつけたいという需要はニッチながら確実に存在していたのである。

が、そこは万年金欠の貧乏学生。
そんなことをする技術も財力もない。

そんな折、海外のフォーラムでST用のパニアケースを綺麗にマウントしたモンスターの写真を見つけた。
その写真には確か「ドゥカティのディーラーを通じて入手できる、モンスター専用のパニアケースマウント」みたいなキャプションがついていたように記憶している。

訳あってディーラーとは疎遠の身、興味心でいろいろ検索してみるものの、わずかな情報以上のものは得られず、
あれから10年、色々なモンスターと巡り合ったものの、ついぞそのパニアケースステーをつけたモンスターを目撃することはなかった。

…が、先日アップガレージの通販ページにしれっと並んでいるのを発見。
同時期に、これと同じものを装着した最終型のモンスター400の中古車も発見。
出るときは出るものである。


さて、ここまで読んだキミはきっとモンスターに乗っているに違いない。
そして、ある日ひょんなことからモンスター用のパニアケース一式を譲り受ける。

そしていざ取り付け!というときに思うだろう。
「これ、本当につくのか…?ボルトとかすごい歪み方してるし、全体的に穴の位置が合わない…」

でも安心してほしい。それがこれと同じものならば、間違いなくつくはずだ。

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入手したら全体的に大きな歪みや折れ・欠けがないかチェックする。
奇跡的に新品同様のステーを手に入れられれば別だが、大抵は年季の入った中古品になるだろう。
今回はサビを落として軽くタッチアップし、ボルトの穴という穴にWD-40を噴いておいた。

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シート下のステーをつけるためのM6×40のキャップボルトは、大きな力がかかる部位なのかありえないほどに歪んでいた。
また、M6×外形10mm×厚さ3mmのスペーサーは取り外したとき紛失したのか、セットには含まれていなかった。
どちらもあらかじめ用意しておくのがいいだろう。

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まず、シートアンダートレー(?)のテール側の穴を10mmのドリルで拡大し、先程用意したスペーサーをはめる。
ここはわりと大きな力がかかるので、プラスチックのシートアンダートレーを噛み込まないよう工夫しているのだろう。

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リアフェンダーを取り外し、クチバシの部分を持ち上げる。
ここは積年の汚れでカオスな状態になっていた。パーツクリーナーの出番だ。
ついでにクチバシからウインカーを外してしまうとこの後が楽かも。
最後までこのクチバシの部分にはクリアランスの面でハラハラさせられることになる。

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写真ではもうメインのステーまでついているが、まずはシート下のステーを先につけておく。
これか後述するフレームエンドのステーを先に取り付けておかないと、メインのステーを支持するものが何もなくなるからだ。
言うまでもなく、この段階ではすべてのボルトは仮止めである。

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フレームエンドのステーは、この時点では差し込むだけ。

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いよいよメインのステーの取り付けに入る。
ステップホルダーの後ろ側のボルトを2本外し、ワッシャーを取り出す。
ワッシャーは年式によってはついていないかも?なかったら適当なワッシャーで代用しよう。

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ワッシャーは前側に2枚とも入れる。
後側をメインのステーと共締めするから、その分の厚みを稼ぐ目的らしい。
メインのステーの後ろ側は、シート下のステーかフレームエンドのステーに軽く引っ掛けておこう。

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ここからが知恵の輪だった。
写真ではクチバシがついているが、クチバシは盛大に干渉するので、①のボルトを締め込むまではクチバシなしで作業を進めよう。

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各部の位置関係はこんな感じ。
②がシート下のステーとメインのステーをつなぐボルト、③がフレームエンドのステートメインのステーをつなぐボルトだが、これがスムーズに入らない。
最初なんて1cmくらいずれてて、これ適合しないんじゃないかと慌てたくらいだからね。

まず、①のボルトをゆるめ、①と②をつなぐL字型の部品をフリーにする。
それからメインのステーとフレームエンドのステーの位置を調整しつつ、②と③のボルトをやや強引でも締められる場所を探す。
どうやらステー自身が適度にしなることにより、ボルトの緩みを防止しているようだ。

メインのステーとシートエンドのステーの位置が決まったら、クチバシを元の位置に戻し、L字型の部品に①のボルトを締められる位置を探す。
これもやや強引になるが、その3本のボルトがきついながらも締められる位置がきっとあるはずだ。

これでようやくフレームエンドのステーの角度が決まる。
ステー全体を揺さぶったりしてしっかり組み付けられているようであれば、フレームエンドのステーを先に締めてしまおう。

そしてステップステーのボルトを本締めしてハイ終わり、と行きたいところだが、実はまだ作業が残っている。
リアフェンダーの取り付けだ。

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リアフェンダーは、位置決めが終わった状態から②のボルトを外し、シート下のステーを一度外してからつけ直すことになる。
その際、ウインカーの配線も引き直すといいだろう。
また、社外のフェンダーレスキットを装着している場合、シート下のステーと盛大に干渉するので注意。
純正のプラスチックのフェンダーでも、きついどころか干渉で曲がっている始末なのだから。

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シート下のステーを留めるボルトは純正より長い物を使い、脱落防止ナットをつけてダブルナットで運用すると心持ち安心する。
というか、無理やり引き伸ばした荒いマニュアルの画像にもそう書いてあった。

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おめでとう!これで無事にパニアケースステーの取り付けが完了した。
しかし、ケースを付けていない状態での見た目ははっきり言って……なので、常にケースをつけた状態で乗ることになるんじゃないかな。

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前から見るとあまり気にならないけれど、後ろから見ると尋常じゃない横幅にやや引く。
160サイズのリアタイヤとの対比が特にね。
タイヤ代が安く済むし、ローパワー気味のモンスター695にはあんまり太いタイヤはいらないけどさ。

ちなみに、この状態でもなんの問題もなくタンデム可能なのが◎
しばらく使ってみて、大きなトラブルが起きたらまたここで報告することにする。


いかがだろうか。
積年の、というほどでもないけれど、ついにやってしまった…という感じはある。

このパニアケースステーにはまだ謎の穴があり、おそらくトップケースのキャリアが着くのではないかと思っているが、とにかく情報がなさすぎるため、現時点では謎のままである。
情報をお持ちの方、ぜひ教えてほしい。
(20190201追記:なんと新品のトップケース一式を入手。詳細はいずれまた…)





最近「VA-11 Hall-A」というゲームをやっています。
サイバーパンクバーテンダー・アクションだよ!女の子がかわいくてストーリーが重く、広く、現実臭い。
2019年にはPS4Nintendo Switch向けにリリースされるらしいよ!みんなもやろうね!
一周目は絶対攻略サイトを見るんじゃないぞ。国崎先生との約束だ!
あとBGMが本当にすこすこのすこ。Amazon Prime会員ならサントラ全部聴き放題だから、みんな聴こうね!

VA-11 Hall-A (ヴァルハラ) - PSVita
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