『果てしなく青い、この空の下で…。』というゲームがあります。
どんなゲームかは各自ぐぐってもらうとして(※R18につき自己責任でお願いします)、このゲームには「実際にスタッフがロケハンで撮ってきた写真」と「それを元に描かれたCG」が使われています。
熱心な果て青フリークたちは発売から数年のうちにそれらを特定し、巡礼し、時代とともに消えていく聖地に涙を流したりしていました。
しかし、発売から四半世紀以上が経過した現在でも未特定の聖地はいくつか存在し、そのひとつが今回紹介する「堂島の家」です。

出典:『果てしなく青い、この空の下で・・・。[完全版]』(TOPCAT/2009年/PC)
ゲーム本編のスクリーンショットより引用
© 2009 TOPCAT All rights reserved.
こちらがゲーム内に登場する「堂島の家」のCGです。
瓦葺きの屋根や木格子を備えた和風の建物で、敷地は瓦を載せた白い塀に囲まれており、手前を流れる川には、門へと続く石橋が架けられています。
安曇村のほかの家々とは一線を画す、まさに豪邸といった佇まいですね。
このCGも他の背景CGと同様、どこか現実的な雰囲気があることから、スタッフのロケハン写真をベースに描かれたものではないかと考えるのが自然です。
ところが、公式ビジュアルブックには堂島の家に関しては特に情報がなく、ベースとなった写真が存在するのか、そもそも実在する風景なのかという謎は、今に至るまで解明されていませんでした。
(ですよね?すでに特定していた人がいたなら驚きです)
しかし、先日まったくの別件で京都の観光ガイド記事を眺めていたところ、どうにもそれっぽい建物の写真が掲載されているのを見つけてしまったんですよね。
これは……当たりでしょう!
ということで、早速現地調査をしてきました。
【果てしなく青い、この空の下で…。聖地巡礼 関連記事】
京都府京都市 上賀茂伝統的建造物群保存地区

こちらが今回の舞台となる、「社家町」と呼ばれているエリアです。
上賀茂神社から徒歩5分ほどの場所にあり、かつて上賀茂神社に仕えた神官たちが暮らしていました。
現在も一帯には社家や土塀、門、庭園などが保存されており、京都市の伝統的建造物群保存地区にも指定されています。

そして、こちらが今回見つけた建物です。
この一帯は観光案内や旅行ガイドなどでも広く紹介されており、この建物もそうした記事や写真にたびたび写り込んでいました。
しかし、ここは個人宅でもあるため、プライバシーに配慮して写真には一部加工を施しています。
なお、作中のCGはこの風景を左右反転した構図をベースに描かれているようです。

ということで、左右反転した写真がこちら。
建物の大まかな配置をはじめ、瓦葺きの土塀や門の意匠、石橋の配置や構造、明神川の石積みの護岸に至るまで、多くの点で一致が見られます。
さすがに細部の装飾などは異なりますが、ここが堂島の家のモチーフであることはほぼ間違いないでしょう。

明神川沿いに広がる、こうした昔ながらの落ち着いた町並みは、地域の方々の手によって現在まで大切に維持されてきました。
果て青の発売から四半世紀以上を経た現在でも、モチーフとなった風景がほぼ当時の姿を保っているのは、なんとも感慨深いものがありますね。

社家町を訪れた際は、上賀茂神社にもぜひ立ち寄ってみてください。
上賀茂神社は正式名称を賀茂別雷神社といい、677年には現在につながる社殿の基が築かれたとされる、京都でも長い歴史を持つ神社です。
平安京遷都後は皇城鎮護の神、山城国一之宮として崇敬を集め、現在は世界文化遺産「古都京都の文化財」のひとつにも登録されています。
さて、今回は手短ではありましたが、またひとつ未特定の聖地を明らかにできました。
未特定の場所はまだまだ残っているので、引き続き探索を進めていきたいと思います。