なげざっき

ついったーに書けない文字数まとめ。

電熱グローブをモバイルバッテリーで救いたい!コミネ EK-217 & EK-315

皆様いかがお過ごしでしょうか?僕は今本州にいます。
本州にいるということはつまり、この時期でもバイクに乗れちゃうんですね。
というわけで軽率に電熱グローブをぽちりました!

事前調査

電熱グローブを買うにあたって色々調べたところ、モバイルバッテリー(汎用のものではなく専用のもの)を使用するタイプと、車両のバッテリーから12Vを引いてくるタイプが現在の主流とのこと。

このうち、コミネの7.4Vタイプは

  • 専用のモバイルバッテリー(EK-207)
  • 車両のシガーソケットから7.4Vに降圧(EK-208)
  • コミネの12Vの製品から7.4Vに降圧(EK-314)
  • 市販のモバイルバッテリーを7.4Vに昇圧(EK-315)

の4種類の給電方法が公式に用意されていて、車両を選ばず使い回しも効くことから今回はこのタイプに超決定しました。

続いて試着のためにバイク用品店をハシゴするものの、6種類ある現行ラインナップのうち、試着できたのはわずか3種類……

  • EK-218 ネオレトロレザーエレクトリックヒートグローブ ¥18,900
    試着できず。
    ネオレトロ系向けのデザインなので最初から選外だったり。
  • EK-217 プロテクトエレクトリックヒートグローブ ¥14,900
    試着済み。
    試着できた中では素材もプロテクターも一番チープだし、妙に安い。
    その割にレイングローブに近い付け心地なので操作性は良さそう。
    掌とか指先のグリップと当たる部分にゲルが入ってる。
    チープながら掌の小指側にプロテクターがあるのと、袖の絞りがドローコードじゃないのは好印象。
  • EK-215 デュアルヒートプロテクトエレクトリックグローブ ¥17,900
    試着できず。
    指先と掌の発熱部を切り替えることができるが、
    モンスターにはグリップヒーターがついているので正直不要かも。
  • EK-205 アドバンスドプロテクトエレクトリックグローブ ¥18,900
    試着できず。
    名前的にEK-200の上位なのか?
  • EK-200 カーボンプロテクトエレクトリックグローブ ¥18,000
    試着済み。
    プロテクターがしっかりしてて、特に手首がRFX1並みにタイト。
    多分そのままだと擦れて痛くなるので、ワンサイズあげた方がよさそう。
    指は太いけどGK-804と比べたらほんの僅かに細い気もする。
  • GK-804 エレクトリックヒートグローブ カシウス ¥17,000
    試着済み。
    この中では一番古い。スキーグローブなみに指が太いので操作性はいまいち。
    親指も太いけど可動自体は良好。

このうち、もっとも安価で見た目もチープなEK-217を選択しました。
一番の理由は価格ですが、電熱グローブとして必要最小限の機能は持っていて、
なおかつ操作性やプロテクションもそこまで悪そうではく、
なによりこの冬発売されたばかりの新商品でレビューがほとんどないのが決め手です!
キヨミズ!

コミネ EK-217 プロテクトエレクトリックヒートグローブ

発送の翌日に届きましたが、風邪を引いて寝込んでいたのでしばらく手つかずでした。
早速開封します。

掌側は滑りにくそうな合皮素材が使われています。
掌の外側にカーボンスライダーが搭載されているほか、
各指の付け根から第2関節までの部分にはゲル素材が内蔵されているようです。たぶん振動吸収用でしょう。

手の甲側はよくあるウィンターグローブといった感じです。
ナックルプロテクターが内蔵されているほか、
中指から小指までの第1関節から第2関節までの部分にはゲル素材が内蔵されています。
グリップヒーターの電源と出力の切り替えは、袖のこちら側にあるボタンで行います。

袖口の掌側にはバッテリーポケットがあります。
裏地は普通のポリエステル生地です。
手首と袖口の調整はベルクロで行います。ドローコード式は個人的にあまり好きではないので、これは歓迎ポイント。

サイズ感ですが、EK-217はLサイズでほとんどぴったり、薄手のインナーグローブを着用するくらいのゆとりはあるかな?といった感じです。
参考までに、普段使いのFiveのレーシンググローブはLサイズ、パワーエイジのレイングローブもLサイズです。
とは言え手のサイズは人それぞれなので、試着して買うことを強くおすすめします。

コミネの電熱グローブの欠点としてあげられるのは、「グローブを脱ぐときに裏地が一緒に出てきてしまう」というもの。
例によってこのグローブも汗をかいていると裏地がくっついて一緒に出てきそうになりますが、これについてはインナーグローブをすることで対策できるので、個人的には問題ありません。

コミネ EK-315 USB 5V-7.4V グローブコンバーター

こちらがグローブコンバーターです。
2本セットなので、1個買えば両手で使えます。

電源側がUSB-Aオス、グローブ側がDCジャックです。
長さはプラグ部分抜きで約108cmでした。
また、コンバーター部分は使用時にほんのり熱を持つので注意が必要です。

EK-217とEK-315の組み合わせでバッテリーは何時間持つ?

ようやく本題。
果たしてモバイルバッテリーでは何時間暖かさが持続するのか?早速試してみましょう!

モバイルバッテリーはちょうどよく手元にあった「Tronsmart Edge 20000mAh」を使用します。
(4年半前に買って結構使ってるモバイルバッテリーなので、新品と比べると劣化で容量が相当減っていると思います。参考までに)
出力側のスペックはQC3.0側のポートが5V3A、VoltIQ側のポートが5V2.4Aで、同時使用でも出力制限はなさそうな感じです。
そのおかげか、1台のモバイルバッテリーに左右のグローブを接続しても同時に最大出力での使用が可能でした。

この構成で電源オンから電源オフまでの時間を測ってみたところ

  • 0分 Turbo設定(70℃)で使用開始
  • 60分 インジケーター 4→3
  • 114分 インジケーター 3→2
  • 167分 インジケーター 2→1
  • 242分 インジケーター 1→点滅
  • 261分 電熱グローブの電源オフ

と、最高出力で261分(4時間21分)使用することができました!
これをもとに、Hi設定(50℃)、Lo設定(30℃)それぞれの持続時間をカタログ値から計算すると、
Hiでは348分(5時間48分)、Loでは457分(7時間37分)使用可能ということになります!

追記:Hi設定で同じように計測したところ、338分(5時間38分)で電源オフになりました!ほとんど計算通りですね!

あくまで計算ですけど、これだけ持続するのであればグリップヒーターとの組み合わせで日帰りのツーリングなら余裕でこなせるのではないでしょうか。
モバイルバッテリーの充電に非常に時間がかかるという欠点を差し置いても、やはり汎用のモバイルバッテリーが使えるメリットは非常に大きいです。

5Vそのままではなく昇圧しているおかげで暖かさも申し分ないので、家にモバイルバッテリーが余っている諸氏には大変コスパのいい組み合わせだと思います。
おすすめ!!

この冬実際に使ってみた所感など

この記事を書いてから街乗り・ツーリングともに毎回愛用していますが、
フツーのグローブとの大きな違いは「とにかく指先がかじかまない」こと。
一緒に走った人と休憩時に手の温度を比べても、指先が驚くほど温かいままです。
グローブで操作性が悪くなる云々みたいなことを上で書きましたが、指先が冷えて感覚がなくなるより何倍もマシです。

電熱グローブは主に手の甲と指の側面に電熱線が仕込まれているため、構造上掌と指の前後方向はそんなに温まりません。
そのため、手の甲(というより指の付け根の関節)が一番温まり、次いで親指以外の指の側面、親指の側面、その他の部分といった感じに暖かさは弱くなっていきます。
電熱線がなくグリップと接することで熱が奪われがちな掌と、冷たい金属のレバーを操作する指の腹をグリップヒーターで補完することで、より快適に運転できます。

いくつか例をあげてみます。

・Monster695(グリップヒーターあり)の場合
気温14℃で下道:Hi設定で若干汗ばむ。グリップヒーターは不要。
気温8℃で下道:Hi設定+グリップヒーターで快適。
気温8℃で高速:Turbo設定+グリップヒーターでも指の背に若干の冷えを感じる。これ以下の気温ではさらなる対策が必要。

・DIO110(グリップヒーターなし)の場合
気温10℃:Hi設定でそこそこ快適。やはりグリップヒーターがないぶん電熱線がない部分に冷えを感じる。
気温5℃:Turbo設定でもこれくらいが限界。ちょっとスピードを出すと結構冷える。

あくまでも個人の感想ですが、快適に使える下限はグリップヒーター無しで10℃、グリップヒーターありで下道なら5℃、高速なら10℃といったところでしょうか。
なんでこれから購入される方は、お住まいの地域の気温を見てグリップヒーターとの併用も考慮してみるといいかもしれません。

いやーいい買い物だった!!